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【チェックリスト付】会社設立の決め方を完全網羅!決めるべき10項目をわかりやすく解説

会社設立は人生の大きな一歩ですが、決めるべきことが山積みで何から手をつければ良いか不安に感じる方も多いでしょう。

本記事では、会社設立で必ず決めるべき10項目を「基本事項」「重要事項」「専門事項」の3ステップに分け、初心者でも迷わないよう網羅的に解説します。

この記事を読めば、株式会社と合同会社の違いから資本金の目安、定款のポイントまで、設立手続きに必要な知識がすべて手に入ります。

結論として、スムーズな会社設立の最大のコツは、決めるべき項目を事前に整理し、一つずつ着実に検討していくことです。

最終チェックリストを活用し、あなたの会社設立を成功させましょう。

会社設立のプロセスは、まず事業の根幹となる基本事項を決定することから始まります。

ここで決める「会社形態」「商号(会社名)」「事業目的」の3つは、会社の憲法ともいえる「定款」に記載される最重要項目です。

一度決定して登記すると、変更には手間と費用がかかるため、設立段階で慎重に検討することが将来の事業運営をスムーズにする鍵となります

この章では、それぞれの項目の決め方について、初心者にも分かりやすく解説していきます。

会社形態の決め方 株式会社と合同会社の違いを比較

日本で設立できる会社形態にはいくつか種類がありますが、新規設立の多くは「株式会社」または「合同会社」のどちらかです。

それぞれにメリット・デメリットがあり、ご自身の事業計画や将来のビジョンによって最適な選択は異なります。

まずは両者の違いを正確に理解しましょう。

株式会社と合同会社の主な違いを以下の表にまとめました。

比較項目株式会社合同会社
設立費用(定款認証・登録免許税)約20万円~(定款認証が必要)約6万円~(定款認証が不要)
出資者株主社員
経営者取締役(出資者である株主と別でも可)業務執行社員(原則として出資者=経営者)
利益の配分出資比率(株式の保有数)に応じて配当定款で自由に決定可能(出資比率と無関係にできる)
意思決定株主総会での決議が必要(時間がかかる場合も)社員の同意で決定(迅速な意思決定が可能)
社会的信用度高い(一般的によく知られている)株式会社に比べるとやや低い(近年知名度は向上)
資金調達株式発行による増資など、多様な方法がある出資者からの追加出資が基本で、外部からの大規模な調達は比較的難しい

株式会社は、将来的に外部からの出資を受け入れたり、上場を目指したりするなど、事業規模の拡大を視野に入れている場合に適しています

社会的信用度が高いため、取引や採用活動において有利に働く側面もあります。

一方、合同会社は、設立費用を抑えたい、経営の自由度や意思決定のスピードを重視したい場合に最適な形態です

個人事業主からの法人成りや、家族・友人など少人数で起業するケースで多く選ばれています。

大手IT企業であるアマゾンジャパンやグーグルも合同会社の形態をとっており、信用度が低いというわけではありません。

商号(会社名)の決め方 使用できる文字と調査方法

商号(会社名)は、会社の「顔」となる非常に重要な要素です。

顧客や取引先に覚えてもらい、事業内容を的確に伝える役割を果たします。

商号を決める際には、自由に決められる部分と、法律で定められたルールがある部分を正しく理解しておく必要があります。

使用できる文字とルールの基本

商号に使える文字や記号には、次のようなルールがあります。

  • 文字:漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字(大文字・小文字)、アラビヤ数字(0,1,2,3…)が使用できます。
  • 記号:「&」(アンパサンド)、「’」(アポストロフィ)、「,」(コンマ)、「-」(ハイフン)、「.」(ピリオド)、「・」(中点)の6種類が使用できます。ただし、これらの記号は、原則として字句を区切るしるしとしてのみ使用でき、商号の先頭または末尾には使えません(ピリオドを除く)。
  • 会社形態の明記:商号の前後どちらかに「株式会社」や「合同会社」といった会社形態を必ず含める必要があります。(例:「株式会社〇〇」または「〇〇株式会社」)
  • 禁止事項:「銀行」や「信託」など、特定の業種でなければ使用できない文字や、公序良俗に反する言葉は使用できません。

類似商号の調査方法

商号を決めたら、必ず類似の商号がないか調査を行う必要があります。
同一の住所で同一の商号を登記することはできません。
また、既に有名な企業と同一または紛らわしい商号を使用すると、不正競争防止法に抵触し、損害賠償を請求されるリスクもあります。

調査は以下の方法で行うのが一般的です。

  1. インターネット検索:まずはGoogleやYahoo!などの検索エンジンで、候補となる商号を検索します。同じ名前や似た名前の会社がどのような事業を行っているか、Webサイトのドメインが取得可能かなどを確認します。
  2. 法人番号公表サイトの確認:国税庁の「法人番号公表サイト」で、商号や所在地から法人の情報を検索できます。これにより、全国の既存の会社名を確認することが可能です。
  3. 法務局での確認:本店所在地を管轄する法務局の端末や、法務局が提供する「登記・供託オンライン申請システム」で、より正確な商号調査ができます。

これらの調査を経て、独自性があり、事業内容が伝わりやすく、覚えやすい商号を決定しましょう。

事業目的の決め方 適法性と将来性から考える

事業目的とは、その会社が「どのような事業を行って利益を得るのか」を具体的に示したもので、定款への記載と登記が義務付けられています。

融資を受ける際の審査や、取引先が契約前に確認することもあるため、明確かつ適切に設定することが重要です。

適法性と明確性

事業目的は、誰が読んでも事業内容が理解できるよう、具体的で分かりやすい言葉で記載する必要があります。
また、当然ながら、事業目的は適法でなければなりません。

特に注意が必要なのは、事業を行うために国や都道府県の許認可が必要な業種(例:建設業、飲食業、古物商、人材派遣業など)です。
許認可が必要な事業を行う場合は、行政機関が指定する文言を事業目的に正確に記載しないと、許認可が下りない可能性があります
許認可が必要かどうか不明な場合は、行政書士などの専門家や、管轄の行政窓口に事前に確認することをおすすめします。

(例)「飲食店の経営」だけでなく「カフェの経営」「レストランの経営」など、より具体的に記載します。

将来性も考慮して記載する

会社設立時には、現在すぐに行う事業だけでなく、将来的に展開する可能性がある事業も事業目的に含めておくことが賢明です。
なぜなら、会社の設立後に事業目的を追加するには、株主総会(合同会社の場合は社員総会)での決議と、法務局での変更登記が必要となり、登録免許税として3万円の費用と手間がかかるからです。

例えば、Web制作会社を設立する場合、将来的にはWebコンサルティングやオンラインセミナーの開催も考えられるかもしれません。
その場合、設立当初から以下のように記載しておくと良いでしょう。

  • ホームページの企画、制作及び運営
  • インターネットを利用した広告、宣伝に関する業務
  • 経営コンサルティング業務
  • 各種セミナー、イベントの企画及び運営
  • 前各号に附帯関連する一切の事業

最後の「前各号に附帯関連する一切の事業」という一文は、記載した事業目的から派生する細かな業務を包括する役割を持つため、入れておくのが一般的です。
ただし、あまりにも多くの事業目的を羅列すると、何の会社か分かりにくくなるため、10個程度に絞るのがバランスの良い選択と言えるでしょう。

会社設立の代行費用実質0円、個人事業主とのメリットデメリット流れと手順

会社の基本事項が決まったら、次に会社の骨格となる部分を具体的に定めていきます。

登記申請の際に必ず必要となる情報であり、設立後の会社経営や税金にも大きく影響する重要な項目です。

ここでは「本店所在地」「資本金」「発起人・役員」「事業年度」の4つの決め方について、それぞれのポイントを詳しく解説します。

本店所在地の決め方 自宅やバーチャルオフィスは可能か

本店所在地とは、いわゆる会社の本社の住所のことです。

法務局に登記する正式な住所であり、納税地を管轄する税務署もこの所在地によって決まります。

選択肢は多岐にわたりますが、それぞれのメリット・デメリットを理解して選ぶことが重要です。

主な選択肢としては、以下のものが挙げられます。

  • 自宅
  • 賃貸オフィス
  • シェアオフィス(コワーキングスペース)
  • バーチャルオフィス

特に注意が必要なのは、賃貸物件や集合住宅を本店所在地とする場合です。

管理規約で事業目的での利用や法人登記が禁止されているケースがあるため、必ず事前に大家さんや管理会社に確認を取りましょう。

また、許認可が必要な事業(建設業、不動産業、士業など)では、事業を営むための独立したスペースが求められ、バーチャルオフィスでは認可が下りないことがほとんどです。

それぞれの選択肢のメリット・デメリットを以下の表にまとめました。

種類メリットデメリット
自宅・家賃や光熱費の一部を経費にできる
・初期費用や固定費を抑えられる
・通勤時間がない
・プライバシーの確保が難しい
・社会的信用度が低く見られる可能性がある
・賃貸の場合、登記できないことがある
賃貸オフィス・社会的信用度が高い
・事業規模に合わせた広さを確保できる
・来客対応や従業員雇用がしやすい
・敷金、礼金などの初期費用が高い
・毎月の家賃や共益費が発生する
シェアオフィス・賃貸オフィスより初期費用や固定費が安い
・会議室などの設備を共有できる
・他の起業家との交流が生まれる
・プライバシーやセキュリティの確保に注意が必要
・個室でない場合、集中しにくいことがある
バーチャルオフィス・費用が最も安い
・都心の一等地を住所として利用できる
・作業スペースは提供されない
・特定の許認可事業では利用できない
・法人口座の開設審査が厳しくなる傾向がある

事業内容や将来の事業拡大、資金計画などを総合的に考慮し、最適な本店所在地を選びましょう。

資本金の決め方 金額の目安と税金への影響

資本金は、会社を設立し事業を運営していくための元手となる資金です。

会社法上は1円からでも会社を設立できますが、資本金の額は会社の体力や信用度を示す指標にもなるため、慎重に決める必要があります。

資本金の額を決める上で考慮すべきポイントは主に3つです。

  1. 当面の運転資金
    設立当初はすぐに売上が立つとは限りません。
    少なくとも3ヶ月から半年程度、売上がなくても事業を継続できるだけの運転資金(家賃、人件費、仕入費など)を資本金として用意するのが一般的です。
  2. 社会的信用度
    資本金が極端に少ないと、金融機関からの融資が受けにくくなったり、取引先から信用を得られなかったりする可能性があります。
    事業内容にもよりますが、一般的には100万円〜300万円程度を一つの目安とするケースが多いです。
  3. 税金への影響
    資本金の額は、法人税や消費税の納税に影響を与えます。
    特に、資本金を1,000万円未満に設定することで、原則として設立1期目と2期目の消費税が免除されるという大きなメリットがあります。
    これは非常に重要な節税策となるため、特別な理由がない限りは資本金を1,000万円未満に抑えることを強く推奨します。

また、建設業や人材派遣業など、許認可の取得に一定額以上の資本金(財産要件)が求められる業種もあります。

ご自身の事業が該当しないか、事前に確認しておきましょう。

発起人・役員の決め方 役割と必要な人数

会社の設立と運営には、「発起人」と「役員」という役割の人が必要です。

それぞれの役割と必要な人数を正しく理解しましょう。

発起人とは

発起人とは、会社の設立を企画し、定款の作成や資本金の出資を行う人のことです。
設立時のメンバーであり、会社が成立した後は株主となります。
1名以上いればよく、法人でも発起人になることができます。
個人で会社を設立する場合は、自分自身が発起人となります。

役員とは

役員とは、株主から委任を受けて会社の経営を行う人のことです。
株式会社における主な役員は「取締役」と「監査役」です。

  • 取締役: 会社の業務執行に関する意思決定と実行を行う役職です。取締役会を設置しない会社であれば、1名以上いれば設立できます。複数名いる取締役の中から、会社を代表する「代表取締役」を1名以上選定します。
  • 監査役: 取締役の職務執行が正しく行われているかを監査する役職です。株式譲渡制限会社(非公開会社)では、監査役の設置は任意です。

一人で会社を設立する場合、自分自身が「発起人」であり、「株主」であり、「代表取締役」を兼ねることになります。

複数人で設立する場合は、誰が資本金を出し(発起人)、誰が経営の責任を負うのか(取締役)を明確に話し合って決めることが、後のトラブルを避けるために不可欠です。

事業年度(決算期)の決め方 繁忙期を避けるのが基本

事業年度とは、会社の損益計算や財産状況を整理するための会計期間のことです。

この期間の最終月を「決算月」と呼びます。

事業年度は1年以内の期間で自由に設定でき、法人の場合は年に一度、決算日から2ヶ月以内に税務申告と納税を行う必要があります。

決算月を決める際の主な考え方は以下の通りです。

  1. 繁忙期を避ける
    決算作業には、帳簿の整理や棚卸など多くの手間がかかります。
    自社の事業の繁忙期と決算月が重なると、本業と経理作業の両方に追われて大きな負担となるため、繁忙期を避けて設定するのが基本です。
  2. 消費税の免税期間を考慮する
    前述の通り、資本金1,000万円未満の新設法人は、原則として設立から2期分の消費税が免除されます。
    この免税期間を最大限に活用するため、会社の設立日から最も遠い月を決算月に設定するのが有効な戦略です。
    例えば、4月1日に会社を設立する場合、決算月を3月にすれば、第1期の事業年度が丸々12ヶ月となり、免税期間を最大限享受できます。
  3. 資金繰りを考慮する
    売上が最も大きくなる月の直後を決算月に設定すると、納税資金を確保しやすくなるという考え方もあります。
    決算後には法人税などの納税が控えているため、キャッシュが潤沢なタイミングで納税時期を迎えられるように調整します。

日本の企業では3月を決算月とする会社が多いですが、これは官公庁や大企業の会計年度に合わせる慣習があるためです。

自社のビジネスサイクルや節税の観点を踏まえ、戦略的に決算月を決定しましょう。

なお、決算月は会社設立後でも変更可能ですが、手続きが必要となります。

会社設立の代行費用実質0円、個人事業主とのメリットデメリット流れと手順

会社設立のプロセスにおいて、定款の作成は法的な根幹をなす重要なステップです。

定款には、会社の基本的なルールを記載する必要があり、特に「発行可能株式総数」「株式譲渡制限」「公告方法」は、会社の将来的な運営や資金調達に大きく影響します。

これらは専門的に聞こえますが、一度理解すれば難しいことはありません。

ここでは、これら3つの専門事項の決め方について、わかりやすく解説します。

発行可能株式総数の決め方 資本金の何倍までが適切か

発行可能株式総数とは、その会社が将来的に発行できる株式の上限数のことです。

定款に必ず記載しなければならない「絶対的記載事項」の一つであり、設立時にすべての株式を発行する必要はありません。

なぜ発行可能株式総数を決める必要があるのか?

会社設立時に発行する株式数(設立時発行株式)と同時に、将来の資金調達に備えて発行できる株式の上限(発行可能株式総数)も定款で定めておきます。
これにより、将来増資を行う際に、その都度定款を変更する手間を省き、取締役会の決議だけで迅速に新しい株式を発行できるようになります。
スタートアップや成長を目指す企業にとって、機動的な資金調達を可能にするための重要な定めです。

発行可能株式総数の上限ルール

発行可能株式総数は無制限に設定できるわけではなく、会社法で定められたルールがあります。
特に、株式の譲渡に会社の承認が必要かどうか(株式譲渡制限の有無)でルールが異なります。

  • 株式譲渡制限会社(非公開会社)の場合:法律上の上限はありません。自由に設定可能です。
  • 株式譲渡制限のない会社(公開会社)の場合:設立時に発行する株式総数の4倍までという制限があります。

日本の会社の9割以上は、経営の安定性を確保するために株式譲渡制限を設ける「非公開会社」です。
そのため、ほとんどの場合は上限を気にせず、自社の将来性に合わせて柔軟に決めることができます。

発行可能株式総数の決め方のポイント

では、具体的にどのくらいの数に設定すればよいのでしょうか。
明確な正解はありませんが、一般的には設立時に発行する株式数の10倍程度に設定するケースが多く見られます。

例えば、資本金300万円を1株1万円で設立する場合、設立時発行株式数は300株です。
この場合、発行可能株式総数を3,000株程度に設定しておけば、将来の増資にも柔軟に対応できるでしょう。
あまりに少なすぎると、増資のたびに定款変更(株主総会の特別決議が必要)の手間と費用がかかります。
逆に多すぎても特にデメリットはありませんが、将来の計画から大きくかけ離れた数を設定する必要もありません。
将来的な事業拡大や資金調達の計画を考慮して、少し余裕を持たせた数を設定しましょう。

株式譲渡制限の有無の決め方 会社の乗っ取り防止策

株式譲渡制限とは、株主が自分の株式を第三者に譲渡する際に、会社の承認(通常は株主総会や取締役会)を必要とする定めのことです。

この定めを設けることで、意図しない人物が株主になることを防ぎ、会社の経営権を守ることができます。
いわば、会社の乗っ取りを防止するための防衛策です。

株式譲渡制限を設けるメリットとデメリット

株式譲渡制限の有無は、会社の経営の安定性に直結します。
中小企業のほとんどは、この制限を設けています。
メリットとデメリットを比較して、自社に合った方を選択しましょう。

メリットデメリット
制限を設ける場合
(非公開会社)
経営権が安定し、会社の乗っ取りを防止できる
・役員の任期を最長10年まで伸長できる
・株主総会の招集手続きを簡略化できる
・株式の売却が難しく、資金化しにくい
・上場(IPO)を目指す場合は、いずれ制限を撤廃する必要がある
制限を設けない場合
(公開会社)
・株主が自由に株式を売買できる
・広く出資を募りやすい
敵対的買収のリスクがある
・役員の任期は最長2年
・株主総会の招集手続きが厳格になる

決め方のポイント:中小企業は「譲渡制限あり」が基本

結論として、創業者やその親族、信頼できる仲間内だけで経営を行いたい中小企業の場合は、株式譲渡制限を設けるのが一般的です。
これにより、知らないうちに第三者に株式が渡り、経営に口出しされるといった事態を確実に防ぐことができます。

定款には、「当会社の株式を譲渡により取得するには、株主総会(または取締役会)の承認を要する。」といった条文を記載します。
将来的に事業が拡大し、上場を目指す段階になった際に、定款を変更して譲渡制限を撤廃することも可能です。
設立時点では、まず経営の安定を最優先し、譲渡制限を設けることを強く推奨します。

公告方法の決め方 官報や電子公告の費用と手続き

公告とは、株主や債権者といった利害関係者に対して、会社の重要な決定事項(例:決算、合併、資本金の減少など)を知らせるための法的な手続きです。

会社法により、株式会社は定款で公告方法を定めなければなりません。

選べる公告方法3種類とそれぞれの特徴

公告方法には、主に以下の3つの選択肢があります。
それぞれの費用や特徴を理解し、自社に合った方法を選びましょう。

公告方法掲載場所掲載費用(目安)特徴
官報国が発行する機関紙「官報」約7万円~(決算公告)最も一般的で費用が比較的安い方法。ただし、決算公告以外の公告(合併など)では数十万円かかる場合もある。
日刊新聞紙日本経済新聞などの全国紙数十万円~数百万円費用が非常に高額。社会的信用度は高いが、中小企業で選択されることは稀。
電子公告自社のウェブサイト(ホームページ)自社で対応すればサーバー代等のみ。調査会社に依頼すると年間数万円。決算公告の掲載費用を大幅に抑えられる。URLの登記が必要で、公告期間中はサイトを常に表示させる義務がある。

決め方のポイント:コスト重視なら「電子公告」がおすすめ

どの方法を選ぶか迷った場合、コストと手間を考慮すると、定款には次のように記載するのが最も賢明です。

「当会社の公告は、電子公告により行う。ただし、事故その他やむを得ない事由によって電子公告によることができない場合は、官報に掲載する方法により行う。」

このように定めることで、原則としてコストの安い電子公告を利用できます。
株式会社は毎年、決算公告を行う義務がありますが、電子公告を選択すれば、自社のウェブサイトに貸借対照表を掲載するだけで済み、官報掲載料(毎年約7万円)を節約できます。

また、サーバーダウンなどの不測の事態に備えて、予備的な公告方法として官報を定めておくことで、法的な義務を確実に果たすことができ安心です。
設立時にまだ自社のウェブサイトがない場合でも、将来的に作成することを見越して、この方法で定款に記載しておくのが現代のスタンダードな決め方と言えるでしょう。

会社設立の代行費用実質0円、個人事業主とのメリットデメリット流れと手順

これまでの章で解説してきた、会社設立時に決めるべき10項目を最終確認するためのチェックリストです。

会社設立の手続きは、一度進めてしまうと修正が困難な項目も含まれます。

特に、定款に記載する事項に不備があると、公証役場での定款認証が受けられなかったり、法務局での設立登記申請が却下されたりする可能性があります。
そうなると、時間と費用をかけてやり直すことになり、事業開始のスケジュールに大きな影響を与えかねません。

このチェックリストを活用して、すべての項目が決定しているか、その内容に問題がないかを一つひとつ丁寧に確認しましょう。

印刷して手元に置き、各項目をチェックしながら決定事項を書き込んでいくことで、抜け漏れを確実に防ぐことができます。

項目チェック内容決定事項
1. 会社形態株式会社と合同会社、それぞれのメリット・デメリット(設立費用、社会的信用度、資金調達、利益分配の自由度など)を比較検討し、自社の事業に最適な形態を選択しましたか?(例:株式会社)
2. 商号(会社名)使用できる文字・記号のルールを確認しましたか?同一本店所在地での同一商号の有無を、法務局のオンライン登記情報検索サービス等で調査しましたか?事業内容が伝わり、覚えやすい名前になっていますか?
3. 事業目的適法性・明確性・営利性の3つの要件を満たしていますか?将来的に展開する可能性のある事業も、登記の手間を省くために含めましたか?許認可が必要な事業の場合、指定された文言が正確に含まれていますか?
4. 本店所在地登記する住所(地番・部屋番号まで)は正確ですか?自宅や賃貸オフィス、バーチャルオフィスなど、それぞれの利点と注意点を理解した上で決定しましたか?(賃貸物件の場合、法人登記が可能か契約書を確認しましたか?)
5. 資本金1円から設定可能ですが、設立後3〜6ヶ月程度の運転資金(役員報酬、家賃、仕入れ費等)を賄える現実的な金額になっていますか?融資審査や取引先の信用、消費税の免税期間なども考慮しましたか?
6. 発起人・役員発起人(出資者)と役員(取締役など)の構成は決まりましたか?それぞれの役割と責任を全員が理解していますか?必要な人数(株式会社は取締役1名以上)を満たしていますか?全員の印鑑証明書が準備可能ですか?
7. 事業年度(決算期)決算日をいつにするか決定しましたか?会社の繁忙期を避け、経理作業に集中できる時期になっていますか?消費税の免税メリットを最大限に享受するため、設立日から最も遠い月に設定することを検討しましたか?
8. 発行可能株式総数将来の増資に備え、会社が発行できる株式の総数を決めましたか?非公開会社の場合、設立時発行株式数の10倍程度までが一般的ですが、自社の資金調達計画に沿った数になっていますか?
9. 株式譲渡制限株式を譲渡する際に会社の承認を必要とする「譲渡制限」を設けますか?経営権が意図せず第三者に渡るのを防ぐため、多くの中小企業が設定していますが、その必要性を理解した上で決定しましたか?
10. 公告方法法律で定められた公告をどの媒体で行うか決めましたか?「官報」「日刊新聞紙」「電子公告」の選択肢と、それぞれの費用・手間を比較しましたか?(コストを抑えたい場合は電子公告が有利です)

 

会社設立ヘルプ

本記事を読むことでその流れをスムーズに理解し、効率的に進めるための知識を得ることができます。それぞれのステップで必要な情…

本記事では、会社設立で決めるべき10項目を、基本から専門的な内容まで網羅的に解説しました。

会社形態や資本金、事業年度の決定は、設立後の税金や経営に直接影響するため、慎重な判断が求められます。

ご紹介したチェックリストを活用し、一つずつ着実に準備を進めることで、スムーズな会社設立が実現できるでしょう。

もし判断に迷う点があれば、司法書士などの専門家への相談も検討し、後悔のない会社設立を目指してください。

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