副業アフィリエイトの確定申告は、年間所得(売上から経費を引いた金額)が20万円を超えた場合に必要です。
結論として、サーバー代や通信費などを正しく経費計上して所得を適正に抑え、申告時に住民税の徴収方法で「普通徴収」を選択すれば、会社に副業がバレるリスクを最小限に抑えられます。
本記事では、申告が必要な基準や経費にできるもの一覧、会社に知られないための対策から、会計ソフトやe-Taxを使った提出全手順まで分かりやすく解説します。
1. 副業アフィリエイトで確定申告が必要になる基準と所得の計算方法
会社員などの給与所得者が副業でアフィリエイトに取り組む場合、得られた利益の額に応じて国税庁へ確定申告を行う義務が発生します。
確定申告の対象期間は、毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じたすべての所得であり、翌年の2月16日から3月15日までの間に申告および納税手続きを行わなければなりません。
副業における確定申告の要否を正しく判断するためには、自分自身の就労状況や年間の利益額を正確に把握することが重要です。
1.1 年間所得20万円超で確定申告が必要になるルール
給与を1か所から受けており年末調整を受けている給与所得者の場合、副業アフィリエイトの年間所得が20万円を超えると所得税の確定申告が必要になります。
これは「副業の所得が20万円以下であれば所得税の確定申告は不要」という所得税法上の特例に基づいています。
ただし、本業の勤務先がない専業主婦(主夫)や学生、無職の方などは基準が異なります。
基礎控除額である年間所得48万円を超える場合に確定申告の義務が生じます。
| 就労状況・属性 | 確定申告が必要となる年間所得の基準 | 適用される主な控除やルール |
|---|---|---|
| 会社員・公務員(給与所得者) | 副業所得の合計が20万円を超える場合 | 給与所得以外の副業所得20万円以下の特例 |
| 専業主婦・学生・無職(非給与所得者) | アフィリエイト所得が48万円を超える場合 | 基礎控除(最大48万円)の適用 |
| 2か所以上から給与を受けている人 | 副業の給与とアフィリエイト所得の合計が20万円を超える場合 | 従たる給与収入と副業所得の合算判定 |
1.2 アフィリエイトの所得と売上の違い
確定申告の基準となる「所得」は、ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)から振り込まれた「売上(総収入金額)」とは異なります。
税法上の所得は、売上(総収入金額)から必要経費を差し引いた金額として算出されます。
アフィリエイト所得の計算式は以下の通りです。
◆ 所得金額 = 年間のアフィリエイト総収入金額 − 年間の必要経費合計額
例えば、1年間のアフィリエイト報酬の合計が30万円あった場合でも、サーバー代やドメイン代などの必要経費が12万円かかっていれば、所得金額は「30万円 − 12万円 = 18万円」となります。
この場合、副業所得が20万円以下となるため、所得税の確定申告は不要と判断できます。
| 項目 | 概要 | アフィリエイトにおける具体例 |
|---|---|---|
| 売上(総収入金額) | 1年間にアフィリエイトで発生・確定した報酬の総額 | A8.net、もしもアフィリエイト、Amazonアソシエイト等からの報酬 |
| 必要経費 | 売上を得るために直接要した費用の総額 | レンタルサーバー費用、独自ドメイン代、参考書籍代など |
| 所得(課税対象) | 総収入金額から必要経費を差し引いた純利益 | 確定申告の要否判定に用いる基準額 |
なお、副業アフィリエイトで得た所得は、原則として「雑所得」に区分されます。
本業として継続的に営利規模で展開していると認められる場合は「事業所得」として申告することも可能ですが、副業規模の場合は雑所得として扱うのが一般的です。
1.3 20万円以下でも住民税の申告が必要なケース
副業所得が20万円以下の場合は「所得税の確定申告」が免除されますが、住民税には20万円以下の申告不要ルールが存在しないため、お住まいの市区町村へ住民税の申告が必要となります。
所得税は国税であるのに対し、住民税は地方税であるため、適用される税法や申告の基準が異なります。
年間の副業所得が1円でも発生した場合は、原則として自治体の窓口や郵送で住民税申告(市民税・県民税申告)を行わなければなりません。
ただし、税務署へ所得税の確定申告書を提出した場合は、税務署から市区町村へ所得データが連携されるため、別途住民税の申告を行う必要はありません。
また、以下のようなケースでは、アフィリエイト所得が20万円以下であっても確定申告書にすべての所得を含めて申告する義務が生じます。
- 医療費控除やセルフメディケーション税制の適用を受けるために確定申告を行う場合
- ふるさと納税のワンストップ特例を利用せず、寄附金控除の確定申告を行う場合
- 住宅ローン控除(1年目)の適用を受けるために確定申告を行う場合
- 年の途中で退職し、年末調整を受けていないため還付申告を行う場合
所得税の還付を受けるなどの目的で確定申告書を作成・提出する場合は、副業所得の金額にかかわらず、1年間のすべての収入・所得を漏れなく記載して申告する必要があります。
2. アフィリエイトの確定申告で経費にできるもの一覧と判断基準

アフィリエイトの所得を正確に計算するためには、どこまでが経費として認められるのかを正しく把握することが欠かせません。
税法上、経費として認められる基本的な判断基準は、「その支出がアフィリエイトの売上を獲得するために直接必要であったかどうか」です。
事業との関連性を客観的かつ論理的に説明できる領収書や明細書が手元にあれば、幅広い費用を経費として計上できます。
2.1 経費にできる主な項目一覧
アフィリエイト運営で発生する主な支出と、対応する一般的な勘定科目は以下の通りです。
| 主な項目 | 具体的な支出内容 | 勘定科目(例) |
|---|---|---|
| サーバー・ドメイン代 | レンタルサーバー月額・年額費用、独自ドメイン更新料 | 通信費 |
| 通信費・ネット環境 | 自宅の光回線代、ポケットWi-Fi料金、スマートフォンの通信料 | 通信費 |
| 家賃・光熱費 | 作業スペース分の家賃、執筆作業にかかった電気代 | 地代家賃、水道光熱費 |
| レビュー用商品代 | 記事で紹介・レビューするために購入した商品の本体代・送料 | 消耗品費、取材費 |
| 書籍・情報収集費 | SEOやライティングの専門書、有料メルマガ、オンラインサロン会費 | 新聞図書費、諸会費 |
| セミナー・勉強会費 | アフィリエイト関連セミナー参加費、会場までの交通費 | 研修費、旅費交通費 |
| ハードウェア・機材 | 作業用パソコン、ディスプレイ、撮影用一眼レフカメラ、マイク | 消耗品費、減価償却費 |
| ソフトウェア・ツール | 有料WordPressテーマ、画像編集ソフト、検索順位チェックツール | 通信費、消耗品費 |
| 外注費 | 記事執筆代行代、イラストやアイコンの作成依頼費用 | 外注工賃 |
2.1.1 サーバー代および独自ドメイン取得費用
アフィリエイトサイトを運営・公開するために契約しているレンタルサーバー代や、お名前.com・エックスサーバー等で取得した独自ドメインの取得・更新費用は、全額を「通信費」として経費計上できます。
また、有料のWordPressテーマ購入代金やプラグインのライセンス費用、検索順位チェックツール(GRCやRank Trackerなど)の利用料も事業専用であれば100%経費になります。
2.1.2 インターネット通信費や作業部屋の家賃
アフィリエイト作業を行うために必要な自宅のインターネット光回線費用やプロバイダ料金、モバイルWi-Fi料金は経費計上が可能です。
また、賃貸住宅で作業を行っている場合は、家賃や電気代の一部も経費にできます。
ただし、これらはプライベートでも使用するため、後述する「家事按分」を行って事業使用分のみを算出する必要があります。
2.1.3 レビュー記事作成のために購入した商品代金
サイト内で商品レビュー記事を執筆するために自腹で購入したガジェット、コスメ、食品、日用品などは「消耗品費」や「取材費」として経費計上できます。
ただし、「記事執筆後に私物として日常的に使用・消費する割合が高いもの」は全額を経費にすることは難しいため注意が必要です。
高額な商品や日用品は、記事掲載用の写真撮影や動作検証にのみ使用した実績を残すか、プライベートでの利用割合を考慮して一部のみを経費算入するのが安全です。
2.1.4 情報収集のための書籍代やセミナー参加費
Webマーケティング、SEO、コピーライティング、サイト作成技術に関する専門書や雑誌の購入費用は「新聞図書費」として計上できます。
また、アフィリエイトのノウハウを学ぶためのセミナー参加費、有料ウェビナー受講料、勉強会への参加にかかった電車代やバス代などの交通費(旅費交通費)も全額経費になります。
領収書だけでなく、セミナーの受講票やパンフレットを一緒に保管しておくと税務署への説明資料として有効です。
2.1.5 パソコンや撮影機材などの減価償却費
ブログの更新やサイト構築に使用するパソコン、タブレット、モニター、動画・写真撮影用のデジタルカメラなどの機材も経費になります。
ただし、購入金額によって会計上の処理方法が異なります。
取得価額が10万円未満の場合は「消耗品費」として購入した年に一括で全額を経費計上できます。
一方で、取得価額が10万円以上の機器は「固定資産」となり、法定耐用年数に応じて数年間に分けて経費化(減価償却)しなければなりません。例えば、一般的なパソコンの法定耐用年数は4年です。
なお、青色申告を行っている個人事業主であれば、「少額減価償却資産の特例」を活用することで、30万円未満の資産を一括でその年の経費として処理できる優遇措置があります。
2.2 家事按分を活用して生活費の一部を経費計上する方法
自宅で作業を行う副業アフィリエイターにとって非常に重要な手続きが「家事按分(かじあんぶん)」です。
家事按分とは、事業用とプライベート用の両方で使っている費用(家賃・電気代・通信費など)を、合理的な基準に基づいて事業で使用した分だけ経費として分ける計算のことです。
| 対象となる費用 | 合理的な按分基準の目安 | 計算例 |
|---|---|---|
| 家賃 | 床面積比率(作業部屋の面積 ÷ 全体の床面積)または作業時間比率 | 家賃10万円で部屋全体の20%を作業専用スペースとして使用している場合:月2万円を経費計上 |
| 電気代 | 使用時間比率(1週間のうち作業に使った時間 ÷ 1週間の総時間) | 電気代月1万円で週20時間作業している場合(約12%):月1,200円を経費計上 |
| 通信費(ネット・スマホ) | 利用日数比率または利用時間比率 | 通信費月8,000円で利用の半分を作業・リサーチに使用:月4,000円を経費計上 |
家事按分を行う際は、「なぜその按分割合にしたのか」を税務署に客観的な数字で説明できる明確な根拠を用意しておくことが必須です。
作業部屋の間取り図や作業時間のログなどを残しておくと安心です。
2.3 アフィリエイト副業で経費にできないもの
アフィリエイトに関連しているように見えても、税務上は経費として認められない支出が存在します。
誤って計上すると税務調査で否認され、追徴課税の対象になるリスクがあります。
経費にできない主な費用は以下の通りです。
第一に、事業との関連性を証明できない個人的な飲食代や生活費です。
カフェで一人でブログを書いた際の飲食代は、作業場所の利用対価(雑費等)として認められるケースもありますが、日常的な食事やプライベートの友人と行ったカフェ代は経費にできません。
第二に、副業の作業用として購入した私服やスーツ、メガネなどの購入費用です。
これらはプライベートでも着用可能とみなされるため、原則として事業の経費には認められません。
第三に、本業や副業にかかる各種税金(所得税や住民税)や国民健康保険料、公的年金保険料です。
これらは経費ではなく、確定申告書の「所得控除」の項目で処理します(ただし事業用固定資産にかかる固定資産税や按分した自動車税などは租税公課として経費にできます)。
また、確定申告の遅延などによって発生した延滞税や加算税、罰金なども一切経費にできません。
3. アフィリエイトの副業が会社にバレない確定申告のやり方

会社勤めをしながらアフィリエイトに取り組む方の多くが懸念するのが、勤務先に副業が知られてしまうリスクです。
結論から申し上げますと、確定申告時に住民税の納付方法を正しく選択すれば、勤務先にアフィリエイトの副業が知られる可能性を大幅に下げることができます。
副業が勤務先に発覚する主な原因は、税金の手続きに関する仕組みを正しく把握していないことにあります。
ここでは、勤務先に副業が発覚する仕組みと、確定申告で取るべき具体的な対策について分かりやすく解説します。
3.1 会社にバレる一番の原因は住民税の通知
副業が勤務先に知られる最大の原因は、毎年5月から6月頃に市区町村から勤務先へ送付される「住民税決定通知書」にあります。
通常、会社員の住民税は給与から毎月天引きされる「特別徴収」という方法で納められています。
確定申告を行うと、アフィリエイトで得た所得の情報が税務署からお住まいの市区町村へ送られます。
このとき何もしないと、給与所得と副業所得を合算した全体の所得に対する住民税額が計算され、その合算金額が勤務先へ通知されてしまいます。
会社の経理担当者は、社員ごとの給料に対して住民税額が高すぎる場合に違和感を覚えます。
同年代で同じ基本給の同僚と比較して住民税が明らかに高い状態になることで、副業の存在が疑われるという仕組みです。
| 徴収方法 | 納付対象者 | 納付方法 | 会社への副業発覚リスク |
|---|---|---|---|
| 特別徴収 | 給与所得者(会社員など) | 毎月の給料から天引き | 副業分の税額が給与天引き分に加算されるため極めて高い |
| 普通徴収 | 個人事業主・副業所得者 | 自宅に届く納付書で自己納付 | 副業分の通知が自宅にのみ届くため極めて低い |
3.2 確定申告書の住民税に関する事項で普通徴収を選択する手順
アフィリエイトの所得にかかる住民税を勤務先に通知させないためには、副業分の住民税のみを「普通徴収(自分で納付)」に切り替える必要があります。
この手続きは、確定申告書を作成する際に行います。
確定申告書の作成手順は次の通りです。
確定申告書第二表の下部にある「住民税・事業税に関する事項」という欄を確認します。
その中にある「給与、公的年金等以外の所得に係る住民税の徴収方法」の項目で、「自分で納付」に必ずチェックを入れます。
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」やクラウド会計ソフトを利用して作成する場合も、住民税に関する質問画面において「自分で納付(普通徴収)」を選択する項目が表示されますので、見落とさずに選択してください。
この選択を行うことで、本業の給与にかかる住民税は従来どおり勤務先から天引きされ、アフィリエイト所得にかかる住民税の納付書だけが自宅へ郵送されるようになります。
3.3 普通徴収にしてもバレるリスクと防ぐための対策
確定申告書で「自分で納付」を選択した場合でも、稀に勤務先へ通知されてしまうケースや、税金以外の経路から副業が知られてしまうケースが存在します。
リスクを徹底的に排除するためには、以下の対策を講じておくことが重要です。
| 想定される発覚リスク | 発生する原因 | 防ぐための具体的な対策 |
|---|---|---|
| 自治体の処理ミス | 市区町村の職員が普通徴収への切り替えを見落とし、特別徴収として一括処理してしまう | 確定申告を終えた後の4月中旬から5月上旬頃に、お住まいの市区町村の住民税担当窓口へ電話し、副業分が普通徴収になっているか確認する |
| 赤字による本業住民税の減額 | アフィリエイトの必要経費が売上を上回り、事業所得等の赤字を給与所得と損益通算して本業の住民税が下がる | 雑所得として申告するか、給与所得と相殺されないよう適切な黒字申告を維持する |
| 人的な情報漏洩 | 同僚への雑談での口頭漏れや、SNSでの収益報告・顔写真の投稿から特定される | 社内では副業の話題を一切出さず、副業用SNSアカウントでは個人が特定できる情報の掲載を避ける |
| 会社支給端末の利用 | 会社のパソコンやスマートフォンでアフィリエイト作業やASP管理画面へのアクセスを行う | 作業や連絡は完全に私用の端末とネットワーク回線のみで行う |
特に注意が必要なのは自治体側の処理ミスです。確定申告書で普通徴収を選択していても、自治体側の作業工程で特別徴収に合算されてしまう事例が少なからず報告されています。
4月中旬から5月上旬頃にお住まいの役所の住民税課へ連絡し、「確定申告で副業分を普通徴収にしたが、正しく処理されているか」を確認することで、人為的ミスによる会社バレを未然に防ぐことができます。
4. 初心者でもできるアフィリエイト確定申告のやり方全手順

アフィリエイトの確定申告は、必要な書類の準備から提出まで、正しい手順を踏めば初心者でもスムーズに完了できます。
全体の流れを5つのステップに分けてわかりやすく解説します。
4.1 ステップ1 各ASPの年間支払調書や売上明細を準備する
まずは1年間(1月1日〜12月31日)に得たアフィリエイト報酬の正確な金額を把握するために、利用しているすべてのASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)から売上データを集めます。
主なASP(A8.net、もしもアフィリエイト、バリューコマース、アクセストレード、Amazonアソシエイト、楽天アフィリエイトなど)や、Googleアドセンスの管理画面にログインし、年間支払調書や月別の報酬支払明細書をダウンロードまたは印刷して手元に用意しましょう。
振込手数料が引かれている場合は、手数料が差し引かれる前の総報酬額と引かれた手数料の両方を確認しておく必要があります。
4.2 ステップ2 経費の領収書やレシートを整理する
次に、1年間でアフィリエイト活動のために支払った費用の領収書、レシート、クレジットカードの利用明細、銀行口座の取引履歴などを集めて整理します。
集めた領収書類は、月別や勘定科目別(通信費、消耗品費、支払手数料、旅費交通費など)に分類してまとめておくと、後の入力作業が格段に楽になります。
また、確定申告で提出した領収書や帳簿書類は原則として5年間から7年間の保管が法律で義務付けられているため、申告後も捨てずにファイルや封筒に年度ごとに保管しておきましょう。
4.3 ステップ3 白色申告か青色申告か申告方法を選択する
確定申告には「白色申告」と「青色申告」の2種類があり、所得の区分(雑所得か事業所得か)や事前手続きの有無によって選ぶべき申告方法が異なります。
副業でアフィリエイトを行っており、事前に税務署へ開業届や青色申告承認申請書を提出していない場合や、規模が小さく雑所得として申告する場合は白色申告を行います。
一方で、事業規模として認められ、事前に申請書を提出している場合は、最大65万円の特別控除が受けられる青色申告を選択します。
| 項目 | 白色申告 | 青色申告 |
|---|---|---|
| 対象となる所得区分 | 雑所得、事業所得 | 事業所得(不動産所得、山林所得) |
| 事前の届出 | 不要 | 必要(開業届・青色申告承認申請書) |
| 特別控除額 | なし | 最大65万円(または55万円、10万円) |
| 記帳方法 | 単式簿記(簡易帳簿) | 複式簿記(65万円控除の場合) |
| 赤字の繰越し | 不可 | 最長3年間の繰越しが可能 |
副業初心者の多くは手続きがシンプルな白色申告からスタートするのが一般的ですが、継続的に大きな利益が出ている場合は青色申告への切り替えを検討すると高い節税効果が得られます。
4.4 ステップ4 クラウド会計ソフトや国税庁等作成コーナーで書類を作成する
売上と経費の集計が完了したら、申告書類を作成します。書類の作成には主に以下の2つの方法があります。
1つ目は、国税庁のウェブサイトにある「確定申告書等作成コーナー」を利用する方法です。
画面の案内に従って、本業の源泉徴収票の数値や、集計したアフィリエイトの売上・経費、各種控除額を入力するだけで、税額が自動計算され申告書が完成します。
完全無料で利用できるため、白色申告の副業アフィリエイターに最適です。
2つ目は、マネーフォワード クラウド確定申告、freee、やよいの白色申告 オンラインなどのクラウド会計ソフトを利用する方法です。
銀行口座やクレジットカードを連携させることで明細を自動取得できるため、取引件数が多い場合や青色申告の複式簿記を行う場合は会計ソフトの活用で入力ミスや作業時間を大幅に削減できます。
4.5 ステップ5 e-Taxまたは郵送や税務署窓口で提出する
作成した確定申告書を税務署へ提出します。提出方法には主に3つの選択肢があります。
| 提出方法 | 特徴とメリット | 必要な準備・持ち物 |
|---|---|---|
| e-Tax(電子申告) | 自宅からオンラインで24時間いつでも提出可能。青色申告特別控除65万円の適用要件でもある。 | マイナンバーカード、対応スマートフォン(またはICカードリーダー) |
| 郵便・信書便で送付 | 税務署に行かずに郵送で完了できる。控えが必要な場合は返信用封筒を同封する。 | 印刷した申告書、本人確認書類のコピー、添付書類、切手を貼った返信用封筒 |
| 税務署窓口へ持参 | 直接職員に書類を確認してもらいながら提出できる。確定申告期間中は混雑しやすい。 | 印刷した申告書、本人確認書類、マイナンバーカード(通知カード+身元確認書類) |
提出方法の中でも、マイナンバーカードとスマートフォンを利用したe-Taxによる電子申告が最も手軽でおすすめです。
申告書の提出後、納税が必要な場合は3月15日までに指定の口座振替、クレジットカード納付、コンビニ納付、QRコード決済などで納税を済ませることで、すべての手続きが完了となります。
5. アフィリエイトの確定申告でよくある疑問と注意点

アフィリエイトの確定申告を進めるにあたり、自己アフィリエイトの処理方法や売上の計上時期、申告漏れによる罰則など、判断に迷いやすいポイントがいくつか存在します。
税務上のトラブルを未然に防ぐためにも、つまずきやすい疑問点と注意点を正しく把握しておきましょう。
5.1 自己アフィリエイトやセルフバックの報酬の扱い
自身で商品購入やサービス申込みを行って報酬を得る「自己アフィリエイト」や「セルフバック」は、案件の性質によって所得(課税対象)になるかどうかの判断が分かれます。
税務上は「実質的な値引き」とみなされるケースと、「役務提供の対価(所得)」とみなされるケースに分類されます。
| 案件の種別 | 具体例 | 税務上の扱い | 所得計上の要否 |
|---|---|---|---|
| 商品・物品の購入 | サプリメントやコスメの自己購入、日用品の割引購入など | 商品の購入代金に対する「値引き」と判断されるため非課税 | 不要(購入した商品をレビュー等で経費計上する場合は差額のみを経費にする) |
| サービスの利用・口座開設 | クレジットカード発行、証券口座や銀行口座の開設、無料会員登録など | 申込み作業という労務に対する「報酬(利益)」と判断されるため課税対象 | 必要(雑所得または事業所得の売上として計上する) |
クレジットカード発行や口座開設などの高額セルフバック案件は、購入に伴う値引きではなく手元に現金利益が残るため、通常の広告報酬と同様に売上として計上しなければなりません。
5.2 ASPの売上計上時期は発生時か振込時か
アフィリエイト報酬の売上計上時期は、ASPから口座にお金が振り込まれた日(入金日)ではなく成果が承認・確定した日(発生主義)で計上するのが原則です。
日本の税法では「発生主義」が採用されており、権利が確定した時点で売上とみなされます。
特に注意が必要なのが、12月前後の取引です。例えば、12月にASPの管理画面上で確定した報酬が翌年1月や2月に銀行口座へ振り込まれる場合、その売上は翌年ではなく「12月(当年分)」の売上として計上する必要があります。
会計ソフトへ登録する際は、未回収の売上を「売掛金」として計上し、年をまたぐ売上の計上漏れを防ぎましょう。
5.3 確定申告をしなかった場合ペナルティはあるのか
確定申告が必要であるにもかかわらず申告を行わなかったり、期限を過ぎてから申告したりした場合は、本来納めるべき税金に加えて追徴課税などの厳しいペナルティが科されるリスクがあります。
ASPから個人の銀行口座への入金履歴や、税務署への支払調書の提出などにより、無申告は高い確率で発覚します。
| ペナルティ(追徴課税)の名称 | 発生条件と税率・内容 |
|---|---|
| 無申告加算税 | 申告期限までに申告しなかった場合に課される。本来の納税額に対して原則15%〜20%が加算される(税務署の指摘前に自主的に申告した場合は5%に軽減)。 |
| 延滞税 | 納付期限を過ぎて納税した場合に課される利息相当の税金。法定納期限の翌日から納付完了までの日数に応じて年利計算される。 |
| 重加算税 | 売上を意図的に隠蔽したり、架空の経費を計上したりするなど悪質な仮装・隠蔽と判断された場合に課される。追加税率は35%〜40%と非常に重い。 |
| 青色申告特別控除の減額 | 青色申告の承認を受けている場合、期限後申告になると最大65万円(または55万円)の控除が受けられず、10万円の控除に減額される。 |
もし申告期限を過ぎてしまっても、税務署から税務調査や是正の指摘を受ける前に自主的に期限後申告を行えばペナルティを大幅に軽減できます。
申告漏れに気付いた段階で、速やかに過去の帳簿を整えて申告書を提出することが大切です。
6. まとめ
副業アフィリエイトの年間所得が20万円を超えた場合は確定申告が必要です。
サーバー代や通信費、レビュー商品代などを正しく経費計上することで、所得税や住民税を適切に抑えられます。
会社に副業を知られたくない場合は、確定申告書の住民税欄で「自分で納付(普通徴収)」を選択することが重要です。
無申告によるペナルティを避けるためにも、各ASPの売上明細や領収書を早めに整理し、国税庁の確定申告書等作成コーナーなどを活用して期限内に申告を完了させましょう。